柴犬ちゃんの親子
どうぶつとのお別れは今までに何度か経験しました。最初の経験は小学生のときで、飼っていた柴犬が産んだ子犬たちとのお別れです。生まれてから2週間ほど世話をしてかわいがっていましたが、ある日学校から帰ってくると、その子たちは既に里子に出されていました。両親はもともとそのつもりでいたのかもしれませんが、何も知らなかった自分はただショックで、しばらくふさぎ込んでしまいました。どうしてお別れが言えなかったのか、何でそのときに自分は家にいなかったのか・・ 自分に対しての怒りを覚えました。
その後間もなく、その子犬たちを産んだ母犬が病気で亡くなってしまいました。ある日学校から帰るとその子は既に入院していて、翌日家族で病院に行ったときは、手術台に力なく横たわっていました。そして病院で最期を看取りました。そのときも、何でもっと早く気付いてあげられなかったのかと自分を責めました。
この2つの経験は、まだ幼かった自分に初めて訪れた“もう二度と会えない”お別れで、とてもショックを受けました。そのときは人に言えず、ただふさぎ込み、自分への怒りを感じました。それから次第に悲しみから回復し、その後もたくさんのどうぶつたちと暮らしています。
お別れによる悲しみは、どうぶつと暮らすなかで避けられないものです。しかし、ショックの大きさや喪失感、また乗り越え方は人それぞれ違うものだと思います。私の場合は、悲しみは自分で対処できるほうなので、深く考えて落ち込んでも家の外に出たらスイッチを切り替えることができます。それでも回復までのプロセスは決して簡単なものではなく、時間もかかりました。しかし、そういった経験があったからこそ今の自分があるのだと思います。楽しかった思い出も、辛く悲しい思い出も、全てあの子たちが運んできてくれたもので、それによって今の自分が形成されています。あの子たちにいま言いたいのは「ありがとう」という言葉です。
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